完結漫画ブログ

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うつを甘くみてました #拡散希望 #双極性障害 #受け入れる #人生 / ぶり猫。(全1巻)

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この漫画の概要・オススメポイント

ご主人の浮気をキッカケに心を病んでしまった作者の体験談。pixvで150万PVの実録エッセイです。うつを患ってる人にはイチ事例として、そうじゃない人はいつか自分や自分の大切な人がそうなったらどう思うか・・・そんなことを考えさせてくれる本です。

私的感想

健康に生きてる人には分かりにくい、心の病に関する話です。

普通に生きていても、辛い、苦しい、元気が出ない・・・ということはありますが、精神の病気はそれとは程度が違う・・・のでしょうが、欝病じゃない人には、いまいち理解できない病気なんだと思います。

周囲に、心を病んでしまった人がいることが珍しくない昨今ですが、理解したい、理解しなければいけない、と思っても、なかなか理解できることではないと思います。

この本を読んで感じたのは、理解できないのは仕方ないことなのかな・・・ということでした。理解できなくても、相手を否定せずに生きる方法はあるはずだと思うのです。

だって、誰だってどんなキッカケで脳がうまく動かなくなるか分からないですもん。そうなった時に、この本の作者のように、大事な人に否定されたら立ち直れなくなってしまうと思います。

とはいえ、許容力は人それぞれ。

でも、誰だって、自分が思うように脳が動いてくれなくなった時、大事な人に否定されたくないでしょう。同じように、自分の大事な人がそういう状態になった時に、否定せずに生きていたい・・・この本は、作者の実際の体験から、欝病じゃない人にも考えさせてくれる一冊だと思います。

フィクションの漫画の感想とはちょっと毛色の違うようなブログになってしまいましたが、読んでよかった一冊です。

若干のネタバレ

 本ブログでは、初の単巻の漫画の感想です。確か、エッセイも初だったかと・・・。実は中学の同窓の人が作者さんだったりする関係で、手にとってみた本です。

思い返すと、周囲に欝な人は何人かいました。そのなかには、自ら命を絶った人もいますし、残された家族の様子を見て、ホント居たたまれない気持ちになったものです。

また、そこまで重度じゃなく・・・傍からは単なるワガママの延長にあるような人もいました。『自称欝』な人も多いですし、ガイドラインもあるのでしょうが基準が分からないので、どの程度なのか、どう接していいのか、分からなくてモヤモヤしたりする事も少なくないかもしれません。

心を壊してしまった人の辛さは本人しか分からず、周囲はただただ疲弊して・・・その結果、お互いがギクシャクしてしまう・・・。先に書いたように、理解しようにも理解できないという方が大半だと思います。したり顔で「辛かったんだね、分かるよ」なんて軽々しく言えるようなものじゃない。

この本の作者さん、中学の時に、数回しか話したことのないようなクラスメイトでしたが、華やかで元気な子という印象でした。まぁ、数回しか会話したとないような私からの印象ですけどね。でも、特別かわった子じゃなく、普通の子だったと思います。

そんな普通の子でも・・・ はつまり、誰でも、キッカケがあれば心を・・・というか、脳が正常に動かなるということが、分かります。ただ、そのキッカケは、大半が人為的なもの・・・つまり、誰かが原因をつくっているのです。

無茶な要求をするクライントや上司の圧力だったり、この作者のように大事な人の不貞行為だったり、からかい半分でクラスの中で孤立させる圧力だったり・・・

人は簡単に人を壊せる

私も、うつ病にこそなりませんでしたが、クラスで孤立して居場所を失くしたり、上司の圧力で仕事を続けられなくなったりしたこともありました。日々の忙しさの中で、あの時の苦しみ、恨みを思い出す暇すらありませんが、一生、痕に残るだろうなぁ・・・と思います。たまたま壊れずに済んだけど、人は簡単に人を壊せるんです。

この本をどう読むかは、その人の状況などで変わってくると思います。私にとっては、欝病を理解することはできなくても、簡単に人を壊せることを改めて考えなければいけないって事を考えさせられる一冊でした。