完結漫画ブログ

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溺れるナイフ/ジョージ朝倉(全17巻)

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この漫画の概要・オススメポイント

東京で雑誌モデルをしていた小学6年生の美少女望月夏芽は、ある日突然父の故郷である浮雲町に引っ越すことになる。東京から遠く離れた田舎町には刺激がなく、自分が欲する「何か」から遠ざかってしまったと落ち込む夏芽だったが、長谷川航一朗(コウ)に出会い、強烈に惹かれていく(wikipediaより)

この漫画の軸は、コウのこのセリフに集約されていると思う。

「美」っちゅーのはよう、それ自体が力じゃけ。力 持っとるなら使いたいし、見せつけたい 思うもんやないか?

主人公夏芽を認めつつも、まだ幼いコウは夏芽に対して素直になれない。夏芽もまたしかり。コウに認めてもらいたい、という彼女の強い思いが不幸な事件に繋がっていく。二人は、不幸な事件を乗り越えていくことができるだろうか

十代の繊細な心情を、切なく・儚く・・・そして力強くジョージ先生の名作に一度ふれてみてほしいです。

どんな時に読みたい?

漫画喫茶で1日以上いる時に(文字数の多い全30巻は1日だと厳しいかも?)。

耽美な世界観を満喫したいとき。

私的感想

ジョージ朝倉先生の作品は、Zipperで連載していた「ハートに火をつけて」をみたのがキッカケだと思います。目力の強い登場人物、キラキラしたものや刺激が好き…そんな憧れや妄想でいっぱいの10代後半の女の子に宛てた作品ですが、スタイリッシュなイラストで描かれる熱いくせにどこか冷めてて壊れてる妖しいキャラクターが躍動する美意識の強い世界が結構好きで、ついつい読んでしまっている作家さんの一人です。

キャラが、強すぎるので、「こんなヤツ現実にいないし」と切り捨ててしまう人も少なくないかもしれませんが、作品のもつ絶妙な雰囲気に浸ってしまった方が、この作品の良さに近づけるはずだと思います。

若干のネタバレ

正直、モデルやってる小学生~高校生の女の子が主人公ってところで親近感も起きなかったのですが、主人公の夏芽が出会った強く輝く個性をもつコウと、お互いに認めさせようと衝突を繰り返す姿にはどこか惹かれるところがありました。

同性であれば好敵手としてお互いを高めていくことが出来たのでしょうが、お互い未成熟な男と女だったせいで素直になれず・・・。
そんな素直になれない二人ですが、互いに恥ずかしくない存在であれるように直向きに生きる姿は胸に響くものがありました。

物語のいたるところに、十代特有の「自分は特別」な感じが散りばめられていて、普通なら気恥ずかしさも出てきたりするもんですが、本作は、才能の塊である二人の人物の勢いで、そのあたりが気にせずに読めるかと思います。
勢いよく読み続けた終着点・・・特別な時間との決別では、二人の強い気持ちを感じられるはずだと思います。

にしても、こうやって思える相手と繋がれるのは本当に羨ましいなぁ。