完結漫画ブログ

完結漫画に特化したブログです。マンガ喫茶のお供にお役立てください

キュビズムラブ(全三巻)/松本テマリ(漫画) ・ 芝村裕吏(原作)

f:id:totaraka:20190821102159j:plain

この漫画のオススメポイント

事故のせいで箱になった中学生の少女、典子。
そんな女の子が担当のお医者さんに憧れる…そんなお話。

女の子が主人公なのに女の子が出てこない不思議なお話。 でも、ただの箱が可愛い女の子に見えてしまうから不思議。

少女向けライトノベルであるビーズログ文庫から出版されたライトノベルをコミカライズ化 ちょっと、ほのぼのする不思議な感覚の作品です。

私的感想

前半の・・・箱だけになった女の子の描写(コマには箱しかないわけですが)は、本当に不思議で、ほのぼのする作品でした。 ただ、(残念なことに?)ほのぼのしていたのは前半だけで、後半は秘密の組織が出てきたり戦闘機が飛び交ったりドタバタします。このあたりが賛否両論あるのですが・・・まぁ、何かしら完結させる上では何かしらの動きは必要だったのだとは思います。

事故にあった少女典子は自分が無機質なカタチをした箱になったことに多少の混乱しますが、最終的には箱になった自分を受け入れます。受け入れた・・・のかな、担当の篠田という若い医者と二人だけの世界が彼女のすべてになり、それを大事にして、箱になった自分ができることを健気に一生懸命かんがえています。

そこに研究目的だったりいろいろな理由で人が近づいてきます。次第に、篠田の家のことやら、箱の技術のことで、サスペンス色が濃くなってきます。いろんな思惑が交差していくスピード感にただただ戸惑い・・・ネットの感想を見ていても、後半は否定的なものも少なくなかったように思います。

と、賛否いろいろある作品ですが、ただの箱を少女たらしめる描き方は、もう見事な表現だったと思います。 原作者も作画の方もいろいろ試行錯誤されながら・・・でも、楽しんで書かれていたのが強く伝わってくる作品です。

https://www.kadokawa.co.jp/product/201103000234/

↑↑ KADOKAWAの公式サイトで試し読みができます ↑↑

 

若干の…ネタバレ

続きを読む

薔薇と豚/伊藤いーと(全2巻)

f:id:totaraka:20190807162516j:plain

この漫画のオススメポイント

ジャンププラスで公開された「薔薇と豚」(全2巻)。少年誌で扱われるSMということで性的なことは少なめですが、その分、女王様ぶりが絶妙。

絶妙なテーマに反発も多かったのか、見事に打ち切りな感じで2巻という少ない冊数で終わっていますが、終盤も失速することなく、むしろやれるところまでやりきった感が半端ない異色作。

主人公の冴えない普通の高校生である百瀬とクラスの人気者の指原さん。当然つり合いのとれない二人でしたが、百瀬がウサギに語り掛けた「俺も指原さんの癒しになれたらなぁ」というセリフを彼女がたまたま立ち聞きしてしまったところから、ちょっとおかしなことになり…

好きな人に構ってほしい、そんな十代の青い男の妄想と、自分の枷を安心して吐き出しているヒロインの薔薇っぷりを、是非たっぷり楽しんでみてください!

 

私的感想

ちょっと(かなり?)変な作品。まぁ、テーマがSMですから普通ではないです。
とはいえ、少年誌掲載ですから性的には抑えめなのですが、逆にそこにフェチ臭がプンプンと…。冴えない主人公百瀬がウサギに話しかけてた

「俺も指原さんの癒しになれたらなぁ」

という独り言をたまたま聞いてしまった指原さん。

消しゴムを落としてコミュニケーションをはかろうとした百瀬の消しゴムをわざと蹴り、取りに立ち上がった百瀬に足をかけた挙句、わざとスカートの中をみせニヤリとする百瀬さんの表情が絶妙で。
混乱する百瀬にむけて、唇の動きだけで「ブ」、「タ」と百瀬を罵る指原さんと、体に電気が流れたような刺激を感じてしまった百瀬。
そして普通ではない二人の関係が始まっていくのです。

その後、指原さんとは違った魅力のあるギャルまい先輩の登場で、さらに豚男児として開花していく百瀬。

更衣室のロッカーに閉じ込められたり、女子の水着を着せられたり小さな子供の前で豚の真似をさせられたり、どんどん扱いが酷くなる百瀬。そりゃ、こんな話を長期連載するのはPTAが許さないだろうなぁ、て感じですが、次第に増した百瀬の豚オーラが林間学校では他の女生徒にも伝わりだし…

大パニックを引き起こし、そしていつの間にかSMラブコメがジャンプお得意のバトルものに!(おそらく、このあたりで打ち切りが決まったのかな?開き直った感が半端なくて良)

ちょっと変わったラブコメですが、あっという間に2巻を読み切ってしまうと思います。万人に勧められる漫画じゃないかもしれませんが、たまには違うドアを開いてみては?

↓気になった方は公式サイトで試し読みができますよ↓

 

shonenjumpplus.com

www.s-manga.net

若干の…ネタバレ

続きを読む